脳性麻痺の尖足にボトックス注射は効果があるのか?
正直なところ、効果があるかどうかは個人差があります。
ボトックス注射は、ボツリヌス毒素を使用するため
治療を決めるまで不安も大きいですよね。
副作用を含め、医師とよく話し合い理解したうえで開始する必要があります。
今回は、娘が小学2年から中学3年までに計6回ボトックス注射を受けた記録です。
ボトックス治療(ボツリヌス療法)とは
ボツリヌス療法:筋肉の緊張をやわらげるボツリヌストキシン(タンパク質)を注射する方法です。
筋肉に司令を出す神経に働いて、 痙縮の原因になっている神経の働きをおさえるため、
筋肉の緊張緩和の効果が期待できます。
ボトックス治療は1回の投与で2~4日で効果が現われ、2~4週後が効果が最大となります。
その後は少しづつ効果は薄れていきます。
そのため、定期的にボトックス治療をすることで効果を維持できます。
日本では2009年から「2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足」への使用許可がおり
ボトックス治療が可能になりました。
ボツリヌス注射をしたときの娘の状態
独歩可能。日常生活では装具をつけて歩行。
装具なしでも歩けるが、装具なしだと尖足歩行が目立ち不安定さが増す。
装具をつけていたほうが明らかにかかと接地がしやすい。
3〜4ヶ月おきに1回、約1年で4回受けたときの記録
1回目:左右のふくらはぎに6か所ずつ注射。初めてだったので少量を左右同量
結果は「尖足の強い左足かかとが装具使用時に接地しやすくなる。」
2回目:左右のふくらはぎとハムストリングスへ注射 使用可能な最大量を左>右
結果は「使っていた筋肉(利用していた痙性)が使えなくなったためか、力が抜けて転倒、内旋が目立つ」
3回目:PTからハムストリングスへ多めの注射を検討する意見が出たが、医師の指示で2回目と同じ箇所
結果は「転倒や内旋は見られないが特に良い変化もなし」
今回の結果を受けてボトックス継続するか中止するか検討することに。
最大量を使用しており、これ以上量を増やすことはできないので、
次回やるとしたら全量を左足に使用するというパターンくらい、とのことでした。
4回目:3週間近く経ちますが、これといった変化は感じません。
2回目くらいから左足の尖足はボトックス注射では抑えられない。
いずれ手術を検討するべきと医師から話がありました。
4回を終えても、結果からするとでは大きな効果は得られず、手術を勧められました。
待合室で会ったボトックスを受けてるお子さんのお母さんは、
「効果を感じるから続けていきたい」と。
独歩できていて年齢も同じくらいのお子さんでしたが、やはり個人差がありますね。
ボトックス注射で術後の尖足再発へ対処
ボトックスでは尖足緩和の効果がなく手術となったけれど、手術後、再び尖足が明らかに。
中3の夏休み前、春休み前にボトックス注射を受け、入所して集中リハビリを受けました。
やはりボトックスにリハビリが加わると効果を感じます。
装具なしでもかかとを着けて立つことができました。
ボトックス注射の効果はあるのか
私はボトックス治療による左足のかかとの接地、尖足の緩和を期待していました。
何をもって効果があったと考えるのかにもよりますが、
そういった面では期待した効果は得られませんでした。
装具の履きやすさなどを目的とする場合は、効果があったのかもしれません。
そして、2回目の「利用していた痙性が使えなくなったためか、力が抜けて転ぶ、内旋が目立つ」
という結果では、筋緊張の緩和は得られているので、そのタイミングで尖足に対する
マッサージやリハビリを集中的にすることができれば良かったのかと思います。
当時は、ボトックス注射の治療例の情報もまだ少なかったですが、
いまはいろいろな情報が得やすくなっていますので治療法のひとつとして
検討してみて損はないです。
ただ、筋緊張が緩んでいるチャンスを逃さないようにリハビリしていく必要性は感じます。



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