下腿三頭筋延長術が尖足の緩和に効果があるのはわかったけれど、持続性はどれくらいなの?
痛い思いをして手術をするんだから再発しないよね?
脳性麻痺の特性から、手術の結果も経過も、そして持続性も個人差があります。
個人差があるのがわかっていても、実際に手術して日常生活に戻ったあとはどのような経過をたどるのか気になりますね。
手術前から言われていましたが、結論から言うと残念ながら再発の可能性はあります。
しかし、一時的とはいえ娘の術後の様子からも尖足が改善することも確かです。
少しでも長く効果を持続させるには、やはりリハビリや日常的な痙性の管理が重要。
手術後、かかとを着けた状態での歩行を獲得した娘。
その後の経過をまとめてみました。
補装具の変更
手術後、3ヶ月の集中リハビリでかかとを着いての歩行ができるようになりました。
しかし、膝が少し曲がったような歩き方に見え、装具をするとさらに膝が曲がっている感じを受けます。
療法士、医師の見解
退院前の診察にて。
理学療法士は、「装具なしでの歩行に移行できる時期を検討したい」と。
いっぽう、主治医の先生は裸足よりも膝は曲がっているものの、装具をしていたほうが、本来あるべき膝の良い動きが出来ているとのことでした。
その結果、娘の手術前の目標「装具がなくても歩ける」はやはり夢となりました。
そのかわり、装具はこれまでの重い靴型の装具から簡易的なカーボン製の短下肢装具wolkonへ変更に。
下腿三頭筋延長術から3ヶ月
4月から地元の小学校に戻り5年生がスタート。
5年生の教室は4階にありますが、体力は落ちていたものの入院中に階段の昇降も練習していたため頑張っていたようです。
下腿三頭筋延長術後の座り方の変化

どういうわけか手術後、小さい頃からずっとしていた割り座(とんび座り)をしなくなりました。
画像は年長さんのときのものですが、この座り方が割り座位です。
割り座は床との接地面が広くとれるため、ほかの座り方でバランスをとるのが難しい脳性麻痺児の子どもが好む座り方だと言われています。
中等度痙性とバランス不良がみられる。つまり痙直型両麻痺の多くの子どもは、遊ぶときに好んで図のように座ります。こうすると座面が広くなるからです。この体位では、股関節、膝、足首の屈曲拘縮の可能性が常にあって、足の異常を伴って現れるので、やめさせるべきです。
脳性まひ児の家庭療育/編著:Nancie R.Finnie 訳:梶浦一郎・鈴木恒彦/医歯薬出版株式会社
今は壁によりかかるか体育座りで座っています。
本人いわく、「手術の傷跡が突っ張るような感じが気持ち悪いから」だそう。
これが本当の理由なのか、別の要因があるのかはわかりませんが、拘縮の危険性からみても割り座が減るのは好ましい変化です。
下腿三頭筋延長術から10ヶ月

画像は術後半年。
かかとにストラップがあるタイプのサンダルですが、かかとが着いた状態で静止立位がとれています。
術後10ヶ月。
手術の効果は薄くなり、歩行時にはかかとが上がることが多くなりました。
地元の小学校に戻りみんなと同じスピードで歩こうとしていることでかかとの接地が減っているのでは?とのことです。
ただ、リハビリ後はまだまだきちんとかかとが下がります。
まとめ
手術の効果の持続性について、いかがでしたか?
個人的な意見ですが、物理的に筋緊張に働きかけるのでやはり手術は効果がありました。
手術してよかったと思います。
手術前は、立ち止まる際に左足のかかとを着けようとすると前傾姿勢になり、右手を前に出してバランスをとり足踏みする感じだったので安定した立位は生まれて初めてになります。
手術から約1年たち、歩行時はかかとが上がりやすいですが、意識すればかかとを着けて歩いたり立ったりできるようになりました。
しかし、持続させるのは難しかったです。生活スピードの速い地元の小学校へ戻ったことも関係しているとはいえ、正直日々のケアが足りなかったかなという反省もあります。
もし、あなたのお子さんが手術を検討しているなら、手術をすると決めたなら、ぜひ手術後の日々の管理をどうしていくかを今から考えることをおすすめします。



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